サイトにより多くのユーザーにアクセスしてもらうためには、快適なアクセスを第一に心がける必要がある。この快適なアクセスへの配慮について、基本的な検索エンジンやブックマーク対応など、一定のレギュレーションの中で対応している企業が多く見られた。
特に初めて来訪したユーザーにとって、トップページでそのサイトの全体像を把握できなければ、次の行動につながる可能性は低い。企業は膨大なコンテンツ群を、ユーザーのセグメントやニーズに応じて的確なレイアウトをしていくことが重要となる。上位ランキング企業においては、Flashなどのリッチコンテンツの使い方などを含め工夫が見られるサイトが多かった。
一方、単なるイメージ訴求に大きなスペースを使用していたり、大量のお知らせや新着情報を羅列していたり、外部サイトへリンクしているのか内部コンテンツへのリンクかの区別がつかないようなPRバナーが、トップページに散在しているサイトもまだまだ多く存在している。
忙しい中アクセスしてくれたユーザーにサイト全体にどのようなコンテンツやサービスがあるのかを明確に示し、ユーザー自身の来訪目的を達成するためのスムーズな誘導を実現するためには、ユーザー視点での情報発信の在り方を再検討し、ユーザー中心のサイト構築・改善を行っていくことが重要である。
サイト内の快適な移動を促進させるための配慮は5つの評価軸の中でも、最も得点に影響を与える要素の一つである。上位ランキング企業では、グローバル・ローカルナビゲーションだけでなく、テキストリンク、画像リンクなどサイト全体を通じてレギュレーションを遵守しており、ユーザーを迷わせない配慮が十分である。
一方、サイト内でナビゲーションのルールが統一されていない企業も数多く存在している。Webガバナンスの重要性が注目される中で、サイトを制作・運営する担当者が複数部署ごとに存在しがちな大企業においては、レギュレーションが周知徹底されておらず、コンテンツごとに独自のルールが適用されているといったケースも少なくない。ユーザーにとっては、同じサイト内で独自のルールに対し学習を強いられ、回遊性を著しく阻害されることでストレスを溜めることになり、そのサイトから離脱してしまう。こういった現象は企業イメージの低下にもつながると考えられるため、早期の改善が望まれる。
コンテンツ内で画像やテキストを適切に配置し、Webサイトならではの可読性(読みやすさ)に配慮しているサイトが多く見られる一方で、リッチコンテンツなどの利用については課題を多く抱えるサイトも見られた。
Flashや動画などのリッチコンテンツを含め、効果的に情報発信するための表現方法はより多角化しており、積極的に導入している企業サイトは急速に増えてきている。
こうした背景の中で、ユーザーの実態は、自宅利用/会社利用共に回線速度やインストールされているソフトなど利用環境はさまざまであり、会社利用にいたっては使用を許可されていないソフトウェアも多く存在する。リッチコンテンツの使用にあたっては多種多様なアクセス環境に対して十分な配慮を行う必要があると考える。
グローバルナビゲーションやヘッダー部にお客様サポートのためのコンテンツリンクを配置し、常にユーザーの抱える疑問や問題を適切に解決できるように、また安心してサイトを利用できる環境を提供する姿勢が多く見られた。この点について、十分な配慮が行えていないサイトは企業の信頼性に関わるため、改善が急務であるといえる。
安全性においては、個人情報保護に対する意識が高くなっている背景において、情報送信時の暗号化、プライバシーポリシーなど基本的なことについては配慮があるサイトがほとんど。しかし、情報入力前・入力中に全体プロセスを明示するなど、ユーザーにより安心して使ってもらうための配慮という点についてまだ十分浸透しているとは言い難い状況だった。


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