[最新動向] 業界動向

今回の調査結果を業界別に見ると、15業種の中でトップとなったのは「金融・保険・証券」業界で、最下位となったのは「娯楽・エンタテインメント」業界だった。

「金融・保険・証券」業界においては、いずれのサイトも「ナビゲーションの使いやすさ」の評価項目において高い得点を獲得している。整理された情報構造に基づき、ユーザーがサイト内を快適に回遊できるよう、適切なナビゲーション処理をしているサイトが目立った。

さらに、オンラインバンキング/オンライントレーディング機能がユーザーに定着しつつある背景から、「ヘルプ・安全性」の評価項目においては、他業界に比べて突出して高得点となった。特に個人情報を入力させる際の適切な配慮や、ユーザーの様々な疑問に答えるFAQの充実などが顕著であった。

一方、評価が低かった「娯楽・エンタテインメント」においては、リッチコンテンツを多用し商品ブランドの訴求に注力するあまり、サイト全体の統一感や基本ナビゲーションの適切性が損なわれている傾向が見られた。

業界ランキング

※総合スコアは、5軸に傾斜配分をかけて割り出したものであり、5軸の単純平均ではありません。(満点=100点)

順位 サイト名 総合スコア
アクセス性 サイト全体の明快性 ナビゲーションの使いやすさ コンテンツの適切性 ヘルプ・安全性
1位 金融・保険・証券 85.23 75.58 86.39 85.43 84.58 90.26
2位 IT・情報通信 84.40 80.10 82.03 83.67 95.30 81.46
3位 商社・流通・小売 84.08 71.83 85.54 84.32 96.95 76.77
4 電気・精密機械 81.61 80.61 83.56 79.55 83.87 82.91
5 電力・ガス・エネルギー 79.90 75.03 82.69 78.87 81.78 80.27
6 機械メーカー 79.15 65.12 88.31 84.11 80.58 61.60
7 食品・飲料・生活用品 76.53 76.19 78.70 71.35 83.41 80.76
8 化学・繊維 76.04 69.33 85.33 76.04 84.20 59.98
9 自動車・自動二輪 75.98 58.22 81.49 71.33 83.98 84.89
10 医薬品 74.04 71.33 76.36 72.46 87.10 63.90
11 建設・不動産 71.17 70.34 73.52 70.95 76.49 63.89
12 鉄鋼・金属・材料 71.05 73.24 72.93 67.53 73.05 74.46
13 鉄道・運輸 70.79 69.42 79.51 65.06 78.45 67.69
14 マスコミ・出版・情報サービス 67.98 62.97 76.51 63.53 64.82 74.99
15 娯楽・エンタテインメント 65.75 66.56 66.28 63.50 66.52 69.76

15業界中1位は「金融・保険・証券」

「金融・証券」のサイトは高水準のユーザビリティ

今回診断を行った金融・証券業界の5社については、いずれのサイトも上位にランキングされた。

膨大なコンテンツ量を扱っているのにもかかわらず、サイト全体の情報構造がユーザー視点で整理されていることや、下階層のカテゴリにおいてもサイト全体で統一されたレギュレーションが遵守されており、高いユーザリティを実現している。

今後の取り組み課題としては、情報リテラシーやニーズの異なるユーザー層、特に訴求したい商品・サービスをトップページを含め限られたスペースでどのように区画やプライオリティを整理し情報発信していけばよいか、他社との差別化にどのような創意工夫が必要かを継続検討していく必要がありそうだ。

[レーダーチャート] 金融・保険・証券業界の平均値

保険会社のサイトには課題が多く見受けられた

一方、保険3社のサイトはユーザビリティ上の課題が多く見受けられた。金融・証券のサイトと比べると、基本的なルールが守られておらず、サイト全体としての統一感に欠けるサイトが多かった。サイト内を回遊しさまざまな情報を取得するにはストレスを感じてしまう可能性が高い。

個人・法人を問わずインターネットで保険に関する情報取得を行い、他社を含めて比較検討するシーンは容易に想像できる。検討段階においては、企業の信頼性はもちろんのこと、企業姿勢やブランドイメージも行動に大きな影響を及ぼす可能性があるため、最低限ユーザビリティ向上には取り組むべきだと考える。

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インタビュー

株式会社NTTドコモ マーケティング部 WEB担当課長 山川 聡 氏

株式会社NTTドコモ
マーケティング部
WEB担当課長山川 聡 氏

Webユーザビリティについての考え方を取材するため、株式会社NTTドコモ マーケティング部を訪ねました。