企業のWebアクセシビリティ方針・達成基準調査

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調査名

企業のWebアクセシビリティ方針・達成基準調査(インフラ5業種140社調査)

背景

医療、交通、通信、金融、エネルギーなど、消費者の社会生活を支えるサービスでは、情報収集や各種手続きのWeb化が進んでいます。Webサイトは企業情報を伝える場にとどまらず、日常生活に必要な情報やサービスへアクセスするための重要な窓口になっています。

こうした環境では、必要な情報へ誰もがアクセスできることは、単なる使いやすさの問題ではありません。利用者によっては、Web上で情報を取得しにくいことが、そのままサービス利用や社会生活上の不利益につながる可能性があります。

そこで本調査では、消費者の社会生活基盤として重要な5業種140社を対象に、Webアクセシビリティ方針の明文化、参照基準、達成レベル、対象範囲、試験結果、改善方針の公開状況を調査し、対応状況を社会からどこまで確認できる状態にあるかを確認しました。

サマリー

  • 5業種140社のうち Webアクセシビリティ方針を明文化する企業は55社(39.3%)
  • 「明文化されていない・確認できない」は85社(60.7%) 消費者の生活に必要なWeb接点でも対応方針を外部から確認できないケースが多数
  • 方針を明文化している企業55社中51社(92.7%)が外部基準を示し 45社(81.8%)が具体的な達成レベルを設定
  • 社会生活の窓口がWebへ移る中、誰もが必要な情報へアクセスできる環境とその透明性が新たな課題

調査結果

方針明文化は55社(39.3%) 生活に必要なWeb接点でも取り組みを確認できる企業は4割弱

Webアクセシビリティ方針の明文化が「あり」は55社(39.3%)、「なし」は85社(60.7%)でした。

今回対象とした医薬品、電気・ガス、陸運、情報・通信、銀行はいずれも、消費者の社会生活との関係が深い業種です。その企業サイトにおいても、アクセシビリティへの方針を外部から確認できる企業は4割弱となりました。

  • Webアクセシビリティ方針の明文化(n=140)

具体基準を示す企業は51社(36.4%) 達成水準の明示は45社(32.1%)で「準拠」「配慮」の段階にも差

具体的な外部基準を示す企業は51社(36.4%)で、JIS X 8341-3が32社(22.9%)、WCAGが13社(9.3%)、JIS・WCAG併記が5社(3.6%)、その他外部基準が1社(0.7%)でした。

達成等級・レベルでは、AA/準拠が22社(15.7%)、AA/一部準拠が3社(2.1%)、AA/配慮が9社(6.4%)、A/準拠が5社(3.6%)、A/一部準拠・配慮が6社(4.3%)でした。具体的な達成水準を確認できた企業は計45社(32.1%)で、95社(67.9%)では明記を確認できませんでした。

  • Webアクセシビリティ具体基準・規格/目標とする達成等級・レベル(n=140)

試験結果公開は24社(17.1%) 方針や目標から一歩進み、達成状況を社会から確認できる企業は2割弱

Webアクセシビリティの試験結果を公開している企業は24社(17.1%)でした。試験実施の記載はあるものの結果非公開が1社(0.7%)、該当ページはあるものの試験結果を公開していない企業が29社(20.7%)、確認できない企業が86社(61.4%)でした。

方針や基準を示すことに比べ、実際の達成状況を利用者が確認できる情報公開は限定的な結果となりました。

  • Webアクセシビリティ試験結果公開状況(n=140)

対応範囲を具体的に示す企業は45社(32.1%) 改善方針の明示は44社(31.4%)にとどまる

Webアクセシビリティの対応範囲では、サイト全体が33社(23.6%)、特定ドメイン・ディレクトリが5社(3.6%)、特定ページ・コンテンツが2社(1.4%)、除外範囲を記載する企業が5社(3.6%)で、具体的な対象範囲を確認できた企業は計45社(32.1%)でした。

今後の対応では、具体対応・時期まで明記する企業は1社(0.7%)、対応方針のみを示す企業は43社(30.7%)でした。11社(7.9%)は明記なし、85社(60.7%)では確認できませんでした。

  • 対応範囲の記載/今後の対応・改善予定(n=140)

総括

社会生活に重要度が高い業界でも対応方針を宣言している企業は39.3%、生活の窓口がWebへ移る時代、誰もが情報へ届く環境整備と、外部から見える情報の透明性が課題。

本調査では、消費者の社会生活を支える5業種140社のうち、Webアクセシビリティ方針を明文化する企業は55社(39.3%)でした。具体的な外部基準を示す企業は51社(36.4%)、達成等級・レベルまで明示する企業は45社(32.1%)です。さらに達成水準を見ると、「AA/準拠」22社(15.7%)をはじめ、一部準拠や配慮を含めて複数の段階に分かれており、同じアクセシビリティ対応でも、その到達度や位置付けには違いがあります。

社会生活のデジタル化が進み、医療、交通、通信、金融、エネルギーなど、日常生活に必要な情報やサービスへアクセスする窓口もWebへ移っています。そのため、Web上で必要な情報を取得しにくいことは、単なるサイトの使いづらさではなく、利用者によってはサービス利用や社会生活上の不利益につながる可能性があります。今回の結果は企業の優劣を示すものではなく、生活基盤のWeb化が進む一方、そのアクセシビリティ方針や達成状況を利用者が確認できる環境は、まだ広く一般化していないことを示すものと捉えられます。

試験結果まで公開する企業は24社(17.1%)でした。結果として一定のアクセシビリティが確保されていることと、明確な方針や基準に基づき意図的に対応し、その状態を社会から確認できることには意味の違いがあります。消費者が生活に必要な情報やサービスへアクセスする接点だからこそ、対応の有無だけでなく、どの基準で、どの範囲まで対応し、現在どのような状態にあるのかを外部から確認できることも、Webサイトの透明性を考えるうえで重要です。社会生活のWeb化が進む今だからこそ、アクセシビリティを特別な配慮ではなく、誰もがデジタル上のサービスへアクセスするための基礎的な品質として捉えることが、今後の論点になると考えられます。

調査概要

調査名 企業のWebアクセシビリティ方針・達成基準調査
調査目的 企業サイトのWebアクセシビリティ方針がどのように示されているか、基準とされる規格は何かを明らかにする
調査対象 生活基盤としての重要性が高い5業種(医薬品/電気・ガス/陸運/情報・通信/銀行)140社
調査実施期間 2026年8月21日 ~ 9月2日
調査手法 インターネット調査/ヒューリスティック

生成AI活用に伴う免責事項

本調査では生成AIを情報整理等に活用し、数値情報および最終判定は当社所定の基準に基づき担当者が最終確認を行っています。ただし、調査対象定義範囲外の情報、AI由来の誤り、最新性・完全性・正確性を完全に保証するものではありません。

設問

  1. Q1. Webアクセシビリティに関する方針が明文化されているか
  2. Q2. Webアクセシビリティ対応において、具体的な外部基準・規格を明記しているか
  3. Q3. Webアクセシビリティの達成等級・レベル・対応度を明記しているか
  4. Q4. Webアクセシビリティ対応の対象範囲を明記しているか
  5. Q5. Webアクセシビリティに関する試験結果を公開しているか
  6. Q6. 今後のWebアクセシビリティ対応・改善予定が明記されているか

調査対象企業(順不同)

武田薬品工業/大塚ホールディングス/アステラス製薬/第一三共/中外製薬/エーザイ/協和キリン/小野薬品工業/塩野義製薬/住友ファーマ/ロート製薬/参天製薬/東和薬品/サワイグループホールディングス/ツムラ/日本新薬/杏林製薬/持田製薬/科研製薬/キッセイ薬品工業/ゼリア新薬工業/扶桑薬品工業/ダイト/生化学工業/JCRファーマ/ネクセラファーマ/ジーエヌアイグループ/東京電力ホールディングス/関西電力/中部電力/東北電力/東京瓦斯/九州電力/大阪瓦斯/中国電力/電源開発/北海道電力/北陸電力/四国電力/東邦瓦斯/西部ガスホールディングス/沖縄電力/静岡ガス/メタウォーター/イーレックス/北海道瓦斯/京葉瓦斯/広島ガス/北陸瓦斯/エフオン/東日本旅客鉄道/NIPPON EXPRESSホールディングス/東海旅客鉄道/ヤマトホールディングス/近鉄グループホールディングス/西日本旅客鉄道/SGホールディングス/阪急阪神ホールディングス/東急/西武ホールディングス/センコーグループホールディングス/セイノーホールディングス/名古屋鉄道/東武鉄道/山九/SBSホールディングス/九州旅客鉄道/京王電鉄/西日本鉄道/小田急電鉄/東京地下鉄/京成電鉄/福山通運/相鉄ホールディングス/NANKAI/AZ-COM丸和ホールディングス/ゼロ/丸全昭和運輸/ロジネットジャパン/日本ロジテム/NTT/ソフトバンクグループ/ソフトバンク/KDDI/LINEヤフー/大塚商会/野村総合研究所/光通信/TIS/フジ・メディア・ホールディングス/ネクソン/日本テレビホールディングス/コナミグループ/TBSホールディングス/BIPROGY/U-NEXT HOLDINGS/日鉄ソリューションズ/スクウェア・エニックス・ホールディングス/テレビ朝日ホールディングス/インターネットイニシアティブ/東宝/KADOKAWA/日本オラクル/メルカリ/東映/カプコン/電通総研/テレビ東京ホールディングス/ベルパーク/DTS/三菱UFJフィナンシャル・グループ/三井住友フィナンシャルグループ/みずほフィナンシャルグループ/三井住友トラストグループ/ゆうちょ銀行/りそなホールディングス/SBI新生銀行/ふくおかフィナンシャルグループ/横浜フィナンシャルグループ/千葉銀行/めぶきフィナンシャルグループ/しずおかフィナンシャルグループ/八十二長野銀行/九州フィナンシャルグループ/いよぎんホールディングス/あおぞら銀行/群馬銀行/セブン銀行/山口フィナンシャルグループ/ちゅうぎんフィナンシャルグループ/ほくほくフィナンシャルグループ/西日本フィナンシャルホールディングス/楽天銀行/京都フィナンシャルグループ/東京きらぼしフィナンシャルグループ/十六フィナンシャルグループ/山陰合同銀行/大垣共立銀行/あいちフィナンシャルグループ/紀陽銀行

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