GA4のfirst_visitとは?確認方法から分析の活用術まで解説

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GA4のfirst_visitとは?確認方法から分析の活用術まで解説

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GA4で発生する数々のイベントのなかでもよく見られるものの1つに「first_visit」があります。
なんとなく意味は理解していても、具体的な計測定義や分析での活かし方について把握できている方は、あまり多くないかもしれません。

そこで本記事では、first_visitの基本的な定義から、どのような条件でカウントされるのか、そして、実践に役立つ分析方法について詳しく解説します。
GA4のfirst_visitについて理解を深めたい方はぜひご一読ください。

GA4のfirst_visitとは?

GA4のfirst_visitとは、ユーザーがウェブサイトを初めて訪れた際に発生するイベントのことです。
first_visitは、ウェブサイトに対するユーザーイベントを記録するものなので、モバイルアプリに対して初訪問があった場合は、「first_open」という別のイベントが発生し、first_visitと切り分けられます。
これらは、GA4の指標「新規ユーザー」のカウント基になるイベントであり、新規ユーザーは、first_visitとfirst_openの合計の数と捉えられます。

なお、first_visitは、「page_view」イベントや「session_start」イベントのような自動収集イベントの1つであり、特別な設定をせずともデフォルトで計測されます。

first_visitのカウント方法

first_visitの発生条件である”ユーザーがウェブサイトを初めて訪れた際”のカウント方法は、GA4プロパティで利用しているユーザー識別子によって異なります。利用している識別子は、GA4画面の「管理」>「レポートID」から把握が可能で、以下3つのパターンがあります。


【左:レポートIDの種類、右:利用する識別子】

ブレンド User-ID、デバイスID(Cookie)、AIモデリング
計測データ User-ID、デバイスID(Cookie)
デバイスベース デバイスID(Cookie)

User-IDとは、たとえばログイン機能を設けているサイトにおいて、ログインユーザーに独自の永続IDを割り当てている場合、そのIDを使ってユーザーを識別する方法です。
この方法を利用するには、ログインユーザーに一貫したIDを割り当て、アナリティクスにデータを送信する仕組みをつくるなど独自の計測設定が必要になりますが、デバイスIDよりも精度高くユーザーを識別できます。

デバイスIDは、いわゆるCookieのことで、旧GAでもこの方法による識別が一般的でした。
Cookieは、アクセスするデバイスやブラウザが変わると同一ユーザーでも別ユーザーとして判定されます。また、Cookieの保存期間の経過や同意の拒否によってもユーザーを一意に見分けることが難しくなるため、User-IDと比べて精度は高くありません。

AIモデリングは、User-IDやデバイスIDではカバーできなかった場合に、AIによる補正が行われるものです。
たとえば、ユーザーがCookieなどの識別子を承認しなかった場合に、類似ユーザーのデータを使用して、Cookieを承認しなかったユーザーの行動をモデル化することでこのギャップを埋めます。

このように、ブレンド・計測データ・デバイスベースのどれを選択しているかによって、first_visit(新規ユーザー)のカウント方法は異なります。
ただし、すべてのタイプにデバイスIDの情報が使われているため、主にCookieによる識別が根本にあると考えておくとよいでしょう。

GA4でfirst_visitを確認・分析する方法

first_visitはイベント名の一つであり、GA4でディメンション「イベント名」と指標「イベント数」をかけあわせることで容易に確認できます。

ただし、この方法で把握できる内容は指標「新規ユーザー」とほぼ同義であるため、first_visitのイベント発生回数を集計するだけでは分析上の活用価値は高くありません。実際、トライベックのコーポレートサイトのGA4で確認したfitst_visitのイベント数と新規ユーザー数は以下ですが、数が一致しています。

一方で、新規訪問とリピート訪問を切り分けるためのセグメントを作成する際には、first_visitは非常に役に立ちます。
具体的には、「first_visit」を条件に含めたセグメントと、除外したセグメントを比較することで、新規訪問とリピート訪問の違いを分析することが可能です。

これらのセグメントを作成し、セッションあたりのページビュー数や平均エンゲージメント時間、セッションキーイベント率を比較すると、以下のような違いが見られます。

リピーターは通常、新規ユーザーよりもサイトへの関心度合いが高いため、サイト内でのパフォーマンスが全体的に新規訪問とくらべて良い傾向にあります。
このことは、新規訪問とリピート訪問を区別せず全体の数値を見たときには気づかないことですが、fitst_visitをうまく活用し、これらを切り分けたからこそ気づける良い分析例です。

他にも、新規訪問とリピート訪問で、サイトの入口となるページやよく見られているページ、離脱するページに違いがあるかを分析することも有効です。

first_visitを解釈する上での注意点

先述したように、first_visitの発生基準はあくまでGA4で使われているユーザー識別子によって変わるため、リピーターでも新規ユーザーに含まれる可能性があることには注意する必要があります。
近年、ユーザーのプライバシー保護の観点から、過度なデータ収集を行わないよう規制強化の動きが海外を中心に活発化しており、日本においてもサイトに訪問してきたユーザーに対するCookie同意が標準になっています。
そのため、「デバイスベース」を選択している場合は、ユーザータイプの判定において必ずしも正確なデータが得られているとは考えない方がよいでしょう。

ただし、「ブレンド」や「計測データ」を選択することで、レポートにしきい値がかかりやすくなるなど別の問題があるため、どのレポートIDを使用するかは慎重に検討する必要があります。

おわりに

本記事では、GA4における「first_visit」イベントの定義や計測の仕組み、そして分析への活用方法について解説してきました。

first_visitは、単に発生回数を確認するだけでは有効な分析につながらないため、新規訪問とリピート訪問を分けたセグメントの作成などに活用することで、サイト改善に繋がる深い洞察が得られます。

ただし、レポートIDによるカウント方法の違いを理解していないと、間違った解釈をしてしまう恐れがあるため、正しい理解のもと上手に利用できるようになりましょう。

この記事の執筆者

K.Y

SMBマーケティング部 プランニングユニット

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