進化するデザイン

  • クリエイティブ

かわるコト、かえるコト。

デザインの仕事をする上で「グラフィックデザイン=印刷系」「ビジュアルデザイン=Web・デジタル系」と分類されますが、その違いは画面としてスクリーンで表現されるか、それ以外での表現か、となります。

20180625_01.jpg

グラフィックはその目的や、ターゲットに向けた「見え方」を最大限高めるために、ミリ単位で完璧に構成し、完成された「視覚表現」を制作していきます。一方、デジタルなどは利用することを目的としたデザインで、アップデートしてより「進化」させて使いやすくしていくことが重要になってきます。

そのために必要な知識、手法、今までの「コト」に新しい「コト」を組み合わせて今までにない「モノ」を作っていかなければなりません。

サイトやアプリが、リリースされた時点でデザインが完成するわけではない事が、今では当たり前になってきました。様々な国からのアクセス、表示されるデバイスの種類、画面サイズ、解像度、色空間など、見え方が多種多様となり、ビジュアルだけでの完璧なデザインを制作することは難しくなっています。

情報伝達のスピードや、トレンド、伝えたい内容の変化などの移り変わりが年を追うごとに速くなっている事も要因となっています。プロセスとして、常にユーザーのフィードバックや課題を元に、プロトタイプテストやABテストなど行ってより「分かりやすさ」「伝わりやすさ」や「使いやすさ」「心地よさ」など、ユーザーを中心において継続的な改善をしていくことが求められます。どんな人が、どのようなデバイスで、どのようなシーンで使うのかを丹念に調査し、想定しながらデザインすることが重要です。

多人数で進行するプロジェクトなどではプロトタイプを作成し、メンバー間で素早くレビューを行いながらデザインのクオリティを高めていきます。最近はGrowth HackやLean UXといった手法などが注目されています。

20180625_02.jpg

デザインに求められる手法

最近ではさまざまな手法やメソッド、プロセスなどがあり、取捨選択しながら進行したり、試したりしています。

例えば、デザインにおいてAI(人工知能)にできることはたくさんありますが、基本的にはディープ・ラーニングで学習したデザインパターンを組み合わせたものをアウトプットしてきます。デザインに関してはあくまで過去のデザインのベストプラクティスでしかないので、トレンドや先進性、既視感のないデザインなどはまだ苦手としている傾向です。

3D-CADの世界では、設計プランをソフトウェアが自動で生成するジェネレーティブ・デザインや、ディープ・ラーニングを応用した新たな設計手法が浸透し始めており、盛り上がりを見せています。

テクニカルなトレンドはさまざまなものがありますが、今はまだ、人が人の為に考えるデザイン、が求められています。

スペシャリストとしてのデザイナーの役割は、UXデザイン、UIデザイン、ビジュアルデザイン、インタラクションデザイン、プロトタイプデザインなど多岐にわたりますが、そのひとつだけ担うことは少なくなってきており、アイデアやビジュアル、印象の開発を行うのにさまざまな手法を掛け合わせた進行が求められています。

これからのデザイン

最近ではさまざまな手法やメソッド、プロセスなどがあり、取捨選択しながら進行したり、試したりしています。

デザインの領域が広がりをみせる中、具体的で目に見えるスキル(=武器)をもたなければなりません。UIデザイン、マーケティング、アナリスト、モーションデザイン、フロント・バックエンジニアリング、ユーザーリサーチなど、デザインを行うなかで必要となるさまざまなスキルは、デザイナーとしての市場価値を高める要素となり、これらを身につけることで問題解決能力が高まり、広い領域で活躍できるようになってきます。

トライベック・ストラテジーのデザイナーは、クリエイティブを通じてさまざまな価値を提供していくために、新しい領域にも対応できるような掛け合わせられるスキルを身につけ、ユーザーやクライアントにとって使い心地の良い、進化し続けるクリエイティブを制作していきたいと考えています。

この記事の執筆者

福岡 一晃

クリエイティブUX部 クリエイティブディレクター

この記事に関するご相談やご質問など、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

タグ一覧