依頼の波を乗りこなすための強靭なオペレーションフレームワークとは?

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「Webサイト運用業務」と聞いて、皆さんはどんなものを想像しますか? 「テキストを直したり、画像を差し替えたり……」そんなイメージがあると思いますが、はい、ざっくりいうとそんなお仕事です。

Webサイトを作ったら満足──というわけにもいかないので、ログを分析してみたり、ABテストを行ったり、UIを変えてみたり、表示速度を改善してみたりと、クライアントのKPI(リード獲得件数や売上UPなど)を達成するための改善も行います。クライアントの大切な情報をスマートかつスピーディにユーザーにお届けする、クールな裏方さんって感じですね。

そんな格好いいバックオフィスのメンバー達は、超大規模サイトであれば年間の更新依頼件数は数千件、ページ数でいえば数万ページ分を軽く超えたタスクを抱えています。さらに、クライアントのビジネスを支える「スピード」と、デザイン性や安定稼働といった「クオリティ」の双方がバランス良く求められる超人的な業務ですので、一切の無駄を省いた筋肉質な「ガチムチオペレーション体制」が必要になってくるわけです。

生産管理という視点

このガチオペ体制を築く上で、特に強く意識したいのは、QCDS(Quality: 品質、Cost: 価格、Delivery: 納期、Safety: 安全性)という生産管理の4つの視点です。

Quality 属人化した作業を標準化したり、不良な作業を見直し作業効率や品質を上げる
Cost 業務フローを見直すことで、時間やコストを削減して無駄を無くす
Delivery 依頼から公開までの流れを「見える化」することで納期を確実に守る
Safety 重大インシデントを未然に防ぐチェック体制を整える

運用業務に置き換えた場合

これら4要素を最適化することで、作業効率アップ/事故レスといった、クライアントにとっても運用チームにとっても「Win-Win」な体制が見えてきます。

うっすらとイメージが見えたら、具体的にどうするかを決めていきます。ここではPDCAフレームワークを使って行動レベル(アクションプラン)までを具体化させます。

プラン設定時に気をつけたいポイント

PDCAについては、以下の4点をしっかり押さえてアクションプランを策定しましょう。

  1. プランがクライアントのKGIや事業戦略などの上位レイヤーと整合していること
  2. プランが確実にプロジェクトメンバーに周知されていること
  3. プランが具体的で数値測定可能なものであること
  4. 現場で確実に実行できる現実的な行動プランであること

アクションプラン例

アクションプラン例

アクションプランはあくまで「有効と思われる仮説」です。質・量ともにPDCAを回す妨げにならないレベルに設定しておくことが大切です。

また、仮説を導き出すまでの要素分解が精緻でないとCheck(検証)、Action / Adjust(調整)フェーズで、どのプランがどれくらい効果を生んだのか不明瞭なものになってしまいますので、メンバーと話し合いながらしっかりと時間を掛けてプラン設計したいところです。

加えて、実行プロセスがしっかり管理できていないとただのプランで終わってしまいますので、実行前には台帳を作ってしっかりプロセス管理を行うことも重要なポイントです。

6W2H
What 業務内容・範囲 How 手段・進め方
Why 目的・必要性 How much 数量・予算
Who だれが担当するか
Whom だれ宛に連絡するか
When 着手時期・期限・優先度
Where どこで作業するか

プロセス管理台帳で利用したいフレームワーク「6W2H」

以上、睡眠負債ならぬ運用負債を抱えないように……計画性を持って筋トレに励みたいですね。

この記事の執筆者

市村 隆太

オペレーション部 リーダー ディレクター

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