EC戦国時代の今こそ伝えたい、ECサイトにMAツールを導入すべき理由

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EC戦国時代の今こそ伝えたい、ECサイトにMAツールを導入すべき理由

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成長を続けていたEC市場はコロナ禍をきっかけに、もう一段階変化のスピードが加速しました。

経済産業省が公表している報告からも状況の変化は見て取れます。2019年と2020年のBtoCのECの市場規模を比較すると、1年間で約22%(約2兆円)も成長していることがわかります。その直前の3年間(2017-19年)の市場成長率が一桁%だったことを鑑みても市場の伸びは驚異的です。

(出典:令和2年度 産業経済研究委託事業)
※市場成長率は上図より計算 2017年:7.5% 2018年:8.1% 2019年:8.1%

コロナ禍による需要拡大を経て、EC市場は顧客獲得競争の時代に

EC化率の上昇や市場規模の拡大は一見すると市場環境が好転しているように見えますが、この状況は喜ばしいことばかりではありません。

コロナ禍における店舗営業の自粛・時短化やステイホームにより、これまで店舗が販売の中心となっていた小売事業者もECに目を向けなければならなくなった結果、ECサイトの開設が増え顧客獲得競争はますます激しくなりました。

加えて、無料~低コストで簡単にECサイトを開設できるサービスも複数登場してきたことで新規参入の障壁が下がったことも状況に拍車をかけています。

ECサイトの増加は、顧客が複数のサイトを比較・選定できるようになること、つまり顧客が他のサイトに流れる可能性が高まったことを意味します。これにより、事業者側では新規顧客との出会いはもちろん、コストをかけて獲得した顧客に初回購入後もリピーターとして定着してもらい顧客LTVを高めていくことがより重要なテーマとなっています。

顧客の定着=リピーターを育てるうえで、ポイントとなってくるのが「エンゲージメント」や、接客などの「コミュニケーション」の最適化ですが、このような悩みを解決できるソリューションとして注目を集めているのが「マーケティングオートメーションツール(MAツール)」です。

「顧客一人ひとりへの最適な接客体験」を実現するMAツール

MAツールと聞いて皆さんはどのようなソリューションを思い浮かべるでしょうか。マーケティングオートメーションという名称から、自動化や工数削減に使う印象をお持ちの方もいるかもしれませんが、それは一部分に過ぎません。

MAツールの本質的な価値は、顧客に関する様々なデータがシステムによって自動的に統合・分析されることにより、「一人ひとりの状況や行動に応じたマーケティングアプローチを即座に実行できる」ことにあります。

実店舗においては、初めてのお客様には人気商品やお試し商品を案内し、すでに何度か顔を合わせているお客様であれば、好みに合う商品や新商品を提案する、といったように販売員がお客様ごとに接客を行うことで新規購入やリピート購入を創出する取り組みが可能です。

一方、ECサイトにおいては顔や趣向がわからない匿名のお客様が来訪されるため、何も手だてがない状態では実店舗において対面で行われるような濃密な購入体験を作ることは困難です。ここで登場するのが「MAツール」です。顧客像を把握し接客ができるMAツールは、購入の促進や顧客単価の向上といった効果を創出することができます。

つまり、MAツールは工数の削減だけでなく、顧客を把握できるようにし、売上向上に大きな効果を出せるソリューションなのです。

ECサイトにおけるMAツールは自動化、継続運用がオススメ

ECサイトでのMAツールの活用方法は、先ほども紹介した「購入促進による売上増加」のために活用していくのが定石です。売上増加という観点では、EC会員の「購入回数」もしくは「購入点数」を増やすことが顧客単価の向上に対して即効性が高く貢献度も大きいため、まずはそのなかで「定型化できるマーケティング施策」をMAツールで自動化し、継続運用していくことがオススメです。

具体的には、「購入回数を増やす」点では離脱を防止し購入機会を確保するためのカート放棄リマインド・ページ離脱リマインド、「購入点数を増やす」点ではついで買いやまとめ買いを誘発する値下げ通知・人気ランキングなどが代表的です。

今回は着手がしやすく効果も見込める「カート放棄リマインド」にフォーカスします。

お客様の買い忘れを防ぐ「カート放棄リマインド」

「カート放棄リマインド」はカートに商品を追加し、そのままECサイトを離脱してしまった顧客に通知を行い、購入に引き戻すシナリオです。

カート放棄リマインドにフォーカスした理由は、『売上をあげる』と目的が明確で、施策の結果がわかりやすい上に効果も高いからです。実際、メルマガと比べて開封率が10倍、CVRが2.5倍を記録した例もあります。また、施策を実施する際に困ることが多いのが、ターゲットを明確にできず、データが集められないこと。その点、「カート放棄」はメールを配信するターゲットも明確でデータを集めるハードルが低いことも特徴です。

顧客が購入するまでの流れをブレイクダウンして考えると、ECサイトに来訪し、商品を探し、カートに追加し、決済するとなります。そして、カート放棄リマインドはこの流れのなかで、カートに追加はしたものの決済をしなかった人がターゲットです。

カートに追加するところまで購入の流れの中で進んでおり購入意欲が顕在化しているため、施策を実施することで購入に至る割合が非常に高いのです。

顧客育成から接客アプローチまで、EC特化MAツール「HIRAMEKI XD」

トライベックでは、国内でも数少ないECサイトでの利用にも対応したMAツール「HIRAMEKI XD」(ヒラメキクロスディー)を提供しています。

従来のMAツールでは扱えない商品在庫や購買履歴などのECサイト特有のデータの連携やメール、LINEといったコミュニケーション機能はもちろん、自社ビジネスにあわせて選択できる複数のプランを提供しているためBtoBマーケティングでの活用にも対応可能です。

サービスはミニマムまでそぎ落としたMA機能と自由に付け外しができるオプション機能で構成されているため、好きな形に機能を組み合わせて利用しつつ、運用コストを抑えられることも特徴です。

導入いただいているECクライアント様の多くは、顧客のリピート化やカート放棄による機会損失に悩まれていましたが、MAツールでフォロータイミングや訴求商品のパーソナライズと施策のオートメーション化を実施したことにより、対メルマガ配信のCVRが約4倍・月間売上の20%に貢献した事例もあります。

特にカゴ落ちフォロー施策については、商材に左右されずにほとんどのEC事業者様で取り入れていただける施策になっていますので、まずは「短いスパンで配信回数を確保」しつつ施策の効果を見極めていくことがおすすめです。

その他、各施策の運用テクニックや導入実績については資料やサービスサイトでもご紹介しております。ご興味のある方は「HIRAMEKI XD」サイトよりお気軽にお問い合わせください。

■「HIRAMEKI XD」

この記事の執筆者

井上 友佑

DXプラットフォーム事業部
マーケティングユニット・ユニットリーダー

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